暮らす豆

ゆるい日記など

日記

雑煮

すっかり夜。 会社を出てマスクをずらし外の空気を吸ったら、私の中にねむる何らかの思い出が手足を少しばたつかせ、そうしてすぐ静かになった。 朝から調子がわるい。 喉が痛痒いし、身体は汚水をよく吸った雑巾のごとく重い。 生来身体が頑丈なので、風邪…

ハンドクラップ

「しにたい」が口先で割れると「しりたい」になること、実は結構前から気が付いていた。 Suicaの残高が2桁になっていた。 チャージしようと財布を出したら千円札が数枚、お昼に家賃を振り込んだ時なぜ口座から引き出しておかなかったのか。僕っていつもこう…

湖のそばの家

人ぎらいなわけではないのに、どうして一人でいる方がずっとずっと落ち着くのか。 ここしばらくずっと考えていて一つの結論にたどり着いた。 たぶん私が本当に嫌いなのは、二人称の状態で誰かに所有されることなのだと思う。 所有というと言葉の範囲が狭いけ…

要請

映像でもない、言葉でもない、けれどもその両方の特性を持ったイメージがふっと立ち昇ってくることがある。 そういう話をします。 会社の人に「バリバリ働くの向いていないっていうか……今の職種向いてないっていうか……」みたいなことをゴニョゴニョ告げたの…

正しさとか……

昨日、仲良くしてもらっている方と「覆水盆に返らず」という言葉の話をした。今日の仕事中、自分の部屋でコップに手をぶつけて思い切り麦茶をこぼした。いや〜なタイムリー具合だ。 パソコンは無事だったけど、個人的に大事にしたかったものが水没するなどし…

音楽は

肝心なときに、何もしてくれない。 ばちぼこに嫌なことを今まさに経験しているとき、決まって音楽はそこにいない。 代わりに鼓膜を震わせるのは誰かの罵声、苛立ちを隠そうともしないため息、耳に入るだけで苦しくなるような轟音。 あるいは、徹底的な無音。…

小さな川

なんだか、私には罪悪感以外何もないような気がしている。 前から薄々感じていたことだ。 恥ずかしげもなくブログに書くようなことでもないが、自分以外の他人と話す時、私は相手を分類している。 その区分がなんなのかごく最近まで分かっていなかったけれど…

アンストッパブル

人間という生き物は、夜よりも朝の方が身長が高くなる、と聞いたことがある。 朝起きてベッドに入るまでの間、身体を縦にしていることで重力の影響を受けて背が縮むとかなんとか、そんな話。夜の間できちんと元に戻るのか、その辺の話は分からない。 もしそ…

もしゃもしゃ

非情な身体が心を引きずって無理くり外に連れ出しているような感じ。 不健康でない、至って元気、目に見えない耳で聞こえない何かが真綿のように首を絞めているだけ。 見えなくて聞こえないなら幻覚と同じだし無視すればいいのに、それができず、逃れるため…

意味を成す記号に収束していきたくありません!! と思うのは、実際のところ私が記号、アルファベットで言うところの“e”程度にはありふれた性質を持っているからなんだろうな。 嘔吐が出来ない代わりみぞおちのあたりに指を突っ込んで、なけなしの自分らしさ…

溜飲

夜ふかししてからシャワーを浴びるのはよくない。 シャワーを浴びている時間は、自転車を漕いでいるとき・洗い物をしているときに次いで何かを思いつきやすい(私調べ)。 おかげで週の中日にすら達していない中途半端な火曜の夜中、こうしてブログを書くはめ…

溜飲

夜ふかししてからシャワーを浴びるのはよくない。 シャワーを浴びている時間は、自転車を漕いでいるとき・洗い物をしているときに次いで何かを思いつきやすい(私調べ)。 おかげで週の中日にすら達していない中途半端な火曜の夜中、こうしてブログを書くはめ…

ずっとティーンエイジャーだった

ようやく自分の生きづらさに合点がいった! と思っているだけできっと実際のところそんなに上手くはいかずまた泣いたり喚いたりするのだろうけど。自分の中の、曇ったまま永久に晴れないと思われた部分に少しずつ切れ間が見え始めたので、やっぱり何かの一区…

/(スラッシュ)

一回温かくなって、その後またすぐに寒くなったので、身体が季節を秋と勘違いしている。 半分嘘だ。 一週間近く部屋の中に引きこもっているために、私にはほんとうの気温が分からない。 窓を開けたとき入ってくる風は、外の空気であって既に内(家)の空気だと…

稲穂のよう

裏表のある人間だと思われることがたぶん一番こわくて、というか嫌で、実際その印象はまったく的を得ていないと思う。 八方美人、と思われるのは仕方ない。相手に合わせて態度を変えている、と、見えるかもしれない。実際そんな器用なことはしておらず、すべ…

また会えるよ

音楽とか川とか季節とか電車の外を流れる風景とか、つまりは、流れていくものが好きだ。 ひとところにとどまらず形を持たず、境界があいまいなようできちんと区切られていて、それでも掬い上げようとするときちんとこぼれ落ちてくれる、そんなものが好きだ。…

情熱

通っていた高校は、私の家からだいぶ遠かった。バスと電車を使い、駅から高校まで山を越え谷を越えて歩き、全部で2時間弱。友達や彼氏と話しながら歩く道のりを除いて、ひとりの時間、私はずっと音楽を聴いていた。 もともと私は、特定のアーティストの曲を…

いふ の話

暗い帰り道、肩をすぼめて歩いていたら、急に雷の音が聞こえた。 聞こえた次の瞬間には、それが雷の音でないと分かっていた。そして、寒い夜に雷の音なんて聞いたらきっと“畏怖”してしまうだろう、そんな風に思った。 畏怖という言葉は普段なかなか使わない…

想像下の指

外に出て息を吸った。 薄いけれども硬い氷の内でこっそり呼吸をはじめたみたいな春! せわしない人間はなんと息の吸い方まで忘れてしまう。 呑み込みすぎた空気は胃から出て、喉を通り、また空気に還ってゆくのだった。おわり。 知り合いと指を絡め合う夢を…

さいきょうの寝巻き

だめだ、と思った時は素直に涙を流すようにしている。 私がだめだ、と思うのはきまって周りに人がいないので(人がいると自分が“だめ”になっていることに気づけない)、特に支障はない。 側にあったペーパータオルで涙を拭いてポッケに突っ込み、何食わぬ顔で…

貰い物のスプーン

なんだか今日はすごく悲しくなってしまった。 自分が狂ってしまっているのか、脳内でシステムチェックをかけ続ける生活にも疲れてしまった。考えてみたらもうこれ五年くらいやっている? 何をどう診断しても、私は心身共に健康そのものだ。 私のしんどさには…

暮らせ!

ホームの床と走る電車の間にできる光と影の帯をただ眺めていたら、今まで自分を守るため必死こいて被っていた“真面目”の皮がぶち破れるのを感じた。 後から思った。あのとき、ぼろぼろになった“真面目”の皮は電車に飛び込んだのだ。 飛び込んだのが私でなく…

最果てって何

久しぶりだ。 昔読んだ本に「宇宙が誕生する確率は、机に肘をついたとき手がすり抜ける確率より低い」と書いてあった。うろ覚えだけど。 その話から私が得たのは宇宙の神秘に対する感慨ではなく「机を手がすり抜ける可能性はゼロじゃないんだ……」というしみ…

何らかのレター

ことばを使って何かを作りたい、何者かになりたいという気持ちだけが拡散していて一行に方向性が定まらないな 書き続けていれば見えてくると思ってたけどそんなこともなく。私は何がしたい? 以上、twitterの下書きより。 私は理路整然と話しているように思…

題もつけない

なんだか、生きたいように生きるには人生は短すぎるな、とずっと思っているような気がする。 世界はばか広くて、私の見たことのない空も読んだことのない本も聴いたことのない音楽も星の数ほどあって、そしてその中には、私が一生をかけて大事にしたいと思え…

ふわとろお布団

年が明けて数日、皆さまいかがお過ごしでしょうか。私は立派な寝正月を過ごしておりました。年末はごろごろ、元旦からごろごろ、2日になってもごろごろ。 そんな生活をしていたせいなのか(せいなのか?)初夢は元彼と幸せに同棲する夢だった。 幸先悪っ!と思…

持ち物

12/2 fuzkueに寄ってカポーティの「遠い声 遠い部屋」を読了。久しぶりに深く深く沈み込んでいくような読書ができて、大満足だった。一緒にランディングの屋敷も地中深く沈んでいった。私はfuzkueという場所がとても好きだ。 読み終えたあと、「詩人になるか…

だめモード

11/29 人生のこと何も考えたくないなと思いながら人生は続く。ちっとも速度をゆるめてくれない。 昔からの知り合いを大事にしたいのに、ずっと自分の殻にこもっていたい期間が来てしまった。誰も自分のこと知らないところに行きてー、などと思う。思うだけ。…

甘い蜜吸いたい

11/16-18 何かになりきる習慣、第2弾。 今日は信号待ちしている間、道路の端っこに落ちている葉っぱのかけらになりきった。 ビルによって切り取られた青い空がただ広がっている視界。車が近くを通り過ぎるたび、はたはたと揺れる身体。揺れるだけ。本当に揺…

丸く掃かれた四角い部屋

11/13 ふと思いついて、今日からある試みを始めることにした。 1日数分だけ、目の前に見えるモノの気持ちに全力でなりきってみる。 今日はトイレの脇に置かれている、掃除用ブラシになりきってみた。 選んだ理由は、絶望のあまり職場のトイレの床に座り込ん…