正しさとか……
昨日、仲良くしてもらっている方と「覆水盆に返らず」という言葉の話をした。
今日の仕事中、自分の部屋でコップに手をぶつけて思い切り麦茶をこぼした。いや〜なタイムリー具合だ。
パソコンは無事だったけど、個人的に大事にしたかったものが水没するなどした。
仕事に支障の出るような大事には至らなかったものの、紙でできているもののインクは溶け、そうでないものも麦茶の匂いに塗れ、まあまあ嫌な気持ちになった。
今の状況の暗喩?
大切なものを机の上に散らかしている私が、自分にとって大切なものに向き合うことをせず流されるままに仕事をだらだら続ける私が、悪い。
麦茶くさくなっても仕方ない。
夜に爪を切ってはいけない、というのは幼い頃からの教え。
「どうして夜に爪を切ってはいけないのか」と尋ねた記憶はあるのに、実際親が何と返事をしたのかは思い出せない。
自分が親なら、死に目にあなたと会えなくなるから、と回答するのはとても苦しいだろう。
そういえば、18時が夜なのか判断できずに爪切りを持ったままぼーっとしていたから、麦茶をこぼしたのだった。
私の生きてきた歴史は繋がっていそうで、別に繋がっていない。そこに文脈を見出せるのは、ぴったり張り付いて全てを見てきた私だけ、と思うと、いくらだって幸せにも不幸にもなれる。
親の死に目に会うことが果たして幸せなのか。
それを決めるのは私がこれから生きる文脈、少なくとも今の私は私が死ぬことよりも親が死ぬことの方が怖いので、この命題を見えないところに追いやって人生をヘラヘラやり過ごす他ない。