日々をつかまえる

ゆるい日記など

泥舟

7/2

木曜日。また目が回るような一日だった。

 


ワイヤレスイヤホンを使っているのだが、ケースのボタンを押すとぱかっと蓋が開くのがとてもいい。中で電源ランプがちかちかきらめいて、ジュエリーボックスみたいだ。しかも耳にはめて音楽を流すと、いつでもどこでも幸せな気持ちになれる。

音楽のある生活に慣れすぎているし、生きていく上で必要な気持ちを音楽に使いすぎていると思う。こんな形でしか私は生存できなかったので、しょうがないか。

 


人をダメにするソファの上でダメになっている。

理由が分からないけど気持ちがまた落ち込んで浮上してこない。自分にできることなどそもそもないし、自分が行動せず頭の中でこねくり回し続けている論理はたぶんなんの役にも立たないものだし、それらをうまく隠して社会人の振りをしなければいけないし、生きるってなんなんだろうな。

 


世にも奇妙な物語に「ズンドコベロンチョ」という有名な話がある。

ある日を境に自分以外全ての人が「ズンドコベロンチョ」という謎の言葉を当たり前に使うようになる、という話だ。

「社会人」という言葉は私にとってのズンドコベロンチョだ。誰にも教わったことがないのにいつのまにか当たり前のように社会人らしく振る舞うことを求められるようになる。

社会人って何?みんな本気で考えたことがあるのか?社会にとって都合のいい人間、という意味でその言葉を使っていないか?

 


今日の一曲:

優しくしないで/cinema staff

https://music.apple.com/jp/album/%E5%84%AA%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7-re-recording/534108343?i=534108502

エネルギーとアレルギー

7/1

水曜日。疲れのあまり溶けそうだ。

 


毎日が黒ひげ危機一髪。

自分を奮い立たせて嫌なことに向かうとき、頭の中にはいつも身体の周りにさくさくと刃物を刺していくイメージが広がっている。血やその他もろもろは出てこない。きっと私の身体はプラスチックでできているのだ。さくさく。いつまでこんなことを続けるのだろう。

 


歯ぎしりの癖がある。起きている時には出てこないが、眠っているときはどうやらひどいらしい。朝起きるとぼんやり顎がだるいことがよくある。

歯ぎしりをしているとき、歯やその周辺にはなんと60kgもの力がかかっているという!本当はマウスピースをして歯を守らなくてはならないのだが、寝つきが悪くなるしマウスピース自体そろそろ破れそうなのでなるべく使いたくない。そんなに長いこと使っているわけでもないのに。

どうして歯ぎしりなんてするようになってしまったんだろうと思っていたが、今日ふと気がついた。

言語化できない複雑な感情に出会ったとき、歯のあたりがどうしようもなくむず痒くなるのだ。当たり前すぎて今まで気にも留めていなかった。

消化し切れなかった複雑な感情は、私の歯茎のあたりに沈殿するのだ。目を覚ましているときはなんとかやり過ごしているけれど、きっと眠っている時にむず痒さがぶり返してつい歯ぎしりをしてしまうのではないか。

この仮説が正しければ、感情を言語化できるようになることで歯ぎしりは収まることだろう。

 


今日の一曲:

YOU AND NE SONG(for kinks)/カジヒデキ

https://music.apple.com/jp/album/you-and-me-song-for-kinks-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC/1459209436?i=1459209637

ミュータント

6/30

火曜日。まだ火曜日か。

クーラーをかけて涼しくしていたけど、雨の降る音が聞こえたので窓を開けた。継続的であり規則的でない音の存在は心を落ち着かせる。落ち着きすぎて眠くなった。

 


今年の初めに買った冷凍いくらが4パック残っている。賞味期限を確認すると、なんと60日間!高かったのに。

明らかに腐っていなければ食べても大丈夫、という情報を見ておそるおそる解凍。スプーンでひと口すくって食べる。おいしい。むしろ普通よりおいしいくらい。

いくらは健康に悪い感じがしないのに、なぜだか背徳感のある食べ物だ。命をいただいているという感触が強いためだろうか。口に含んでぷちぷち、と潰すと旨味があふれ出してぞくぞくした。

 


いくら以外の食材がことごとく切れていたのでスーパーに行こうと家を出た瞬間、満たされた。この湿気、この風、この暑さ!それでいて街は明るい。はっきり言って異様な雰囲気で、それがたまらなく嬉しい。ずっとこんな毎日がいい。

満足してしまったのと家に餃子があることを思い出したのとで、そのまま家に帰った。

 

今日の一曲:

大停電の夜に/indigo la End

https://music.apple.com/jp/album/%E5%A4%A7%E5%81%9C%E9%9B%BB%E3%81%AE%E5%A4%9C%E3%81%AB/594755140?i=594755147

飛行機の轍

6/29

月曜日。つつがなく終えた。

 


久しぶりに地下鉄に乗った。イヤホンを忘れてしまったため音楽を聞かず過ごしたが、あまりに走行音がうるさすぎて驚いた。顔を上げると換気のためか窓が開いていた。なるほど。

それにしても、日常ではまず遭遇しない騒音である。何かのアトラクションであるとしか思えない。

などと思っていたら、いつの間にか眠っていた。アトラクション並みの騒音など、私の眠気の前にはなんの役にも立たない。

 


仕事中、急にPCの画面が水の中みたいになった。手が滑ってCtrl+A(全選択)を押してしまい、画面全体が選択されて水色になったようだ。涼しくていい気持ちになった。

 


変なところで真面目なせいで生活習慣を崩すのにかなりの抵抗があるけど、一度ひとりで無意味に朝まで起きていてみたい。

最近夜を引き延ばしたいという思いが強すぎて睡眠不足ぎみだ。毎日楽しいことしかないならもう少し早く眠れるはずなのに。

9時には寝ていた、無邪気だったあの頃に戻れたら。

 


今日の一曲:

消えていくよ/KEYTALK

https://music.apple.com/jp/album/%E6%B6%88%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8F%E3%82%88/1123509605?i=1123509718

とかげのしっぽ

6/28

日曜日。いろいろやって疲れた。

 


久々に料理をした。出来上がったのは料理と呼べる代物ではなかったが、まあまあ美味しく食べられたのでよしとする。

あんまり器用ではないし味音痴なので人に食べさせることはできないが、料理は楽しい。小さな成功体験の積み重ねという感じがする。

 


小さな部屋でランタンを点けると、部屋全体に不思議な模様が映し出される。今日初めて知った。

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このように。

鳥の巣の中で寝ているみたい。この部屋は私の巣だ。

 


今日の一曲:

ナイトライダー/THE BOY MEETS GIRLS

https://music.apple.com/jp/album/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC/913128340?i=913128374

戻らない

6/27

土曜日。6割くらいは活動できた。

 


梅雨が来ると誰も彼も湿気を恨んでいるように思えるが、ほどよい風があれば湿気だって悪くない。乾燥しているときより空気が身体に近いものとして感じられる。

とはいえ今日は暑かった。セミが鳴いていないのが不思議なくらいだ、と思っていたら通りかかった公園では既にアブラゼミが弱々しく鳴いていた。夏です。

 


夕方は雀の声がよく聞こえる。今日、車道をすーっと平行移動する雀を見た。驚いて振り返ると、それはちょうど雀と同じくらいの大きさをした茶色い枯れ葉だった。雀のお化けでなくてよかった。

 


どうして私はこんなにも自分の気持ちを表すのが下手なんだろう?と考えていた。文章もそんなに上手くないけれど、口に出して伝えるのはもっとずっと苦手だ。自分の気持ちにぴったりな言葉を、いつもとっさに選ぶことができない。

 


人の心にはひだがある、と私は前から思っている。小腸にある絨毛のような感じだ。人によってひだの数は違って、ほとんどつるつるの人もいれば複雑な構造をしている人もいる。ひだが多ければ多いほど、必然的に処理する感情の量は多くなる。

ただ小腸と心には大きな違いがある。小腸は栄養を吸収して身体に届けるが、心は感情を吸収して文字に変換するのだ。文字に変換されて初めて、人は自分の感情を誰か伝える術を持つ。と私は考えている。

 


どうして私が自分の気持ちを言語化するのが下手なのか、という話に戻るが、理由は2つある。

1つ目。もともと私は比較的ひだが多めな方だと思う。処理すべき感情の量が多すぎて、文字変換が追いつかないことがまあまあある。

そして、もう1つ。私の心が感情を日本語に変換してくれない場合があるということ。

日本語じゃないなら英語?ドイツ語?と突っ込まれそうだが、それは何語でもないのだ。あえて言うなら自分語。品詞などといった概念すらない、非常にぼんやりとした言語でしか私は自分の感情を知覚できない。これがすごく大きな原因だと思う。

 


なんとなく文章を書くようになったけど、それはたぶん自分語を読み解くトレーニングなのだ。相変わらず人に話すのはうまくならないが、時間をかけて感情を咀嚼することはできる。何のためにそうするのかは分からないけど、今はこれがシンプルに楽しい!ので続けていきたい。

 


友達と高校卒業ぶりに会って(オンラインだが)、お酒を飲んだ。

何気ない私の褒め言葉をその子がちゃんと覚えてくれていて、結構驚いた。軽い気持ちで話したことがきちんと受け止められていると分かると、やはり嬉しい。

同時に嫌な思いをさせてしまえばずっとそれを引きずらせてしまうんだ、と思うと苦い気持ちにもなるけど。

 


今日の一曲:

絵日記/羊文学

https://music.apple.com/jp/album/%E5%A4%A9%E5%9B%BD/1406803664?i=1406803666

矢のごとく

6/26

金曜日。久々に二日酔いした。

 


やるべきことがいろいろあって、それらを片付けているだけで自然に一日が終わってしまった。嫌な気分だ。

それを幸せなことと言う人もいるだろう。でも、私は不幸せなことだと思う。

何もしたくないとまでは言わないけれど、適度に日々の中に空白があるのがいい。隙間を見つけて体育座りして空を見上げるような時間が必要だ。

 


久しぶりにベースを弾いたら、摩擦で指先が痛くなってしまった。ちょっと触らないでいるだけで指の皮はあっという間に柔らかく薄くなってしまう。

そういえば始めたばかりの頃は、指先だけではなく身体のあらゆる部分が痛くなった気がする。肩とか手首とかその他もろもろ。

ここ最近自分の堪え性のなさに飽き飽ききていたけど、なんだ私も苦しいこと我慢できたんじゃん、と思い出す。過去の自分からのプレゼントのようだ。

 


今日の一曲:

Beginning Blue/Still Corners

https://music.apple.com/jp/album/beginning-to-blue/627052552?i=627052564