想像下の指
外に出て息を吸った。
薄いけれども硬い氷の内でこっそり呼吸をはじめたみたいな春!
せわしない人間はなんと息の吸い方まで忘れてしまう。
呑み込みすぎた空気は胃から出て、喉を通り、また空気に還ってゆくのだった。おわり。
🤏
知り合いと指を絡め合う夢を見た。
知り合いの指を噛む夢を見た。
ひとりで立つことのできない自分、カワイイ!!!!!と思う時間もあるが、ダサいと思う時間の方がそれより圧倒的に長い。
なんにもダメじゃないよ、そう言ってくれる誰か(あるいは何か)を待ちながら、想像下の指を眺め続けた。
0でも100でもなく、40〜60の間をふらふらと移動する指。
恋人繋ぎを拒んだ指は、それでも私の手を取った。その事実に救われた。以上おしなべて夢。