極彩色の憂鬱
7/31
金曜日。目だけが冴えていて気持ちが悪くなる。
指の記憶が強い。
中学生の時にやっていたフルートの指遣いを、私はすべて覚えている。聞こえたメロディーを頭の中で再現するときは、今だにフルートの形で指が動いてしまう。肺活量があの時の半分くらいになっているだろうから、きっともう全く音も出せない。それでも指だけはぱたぱたと動く。
私は傷つきやすい割に厚顔無恥だ。箱入り娘の典型かもしれない!
異分子に自分の領域を侵されることがとにかく嫌いなのだ。ある程度の困難はしおらしく傷つくことで耐え抜いているが、限界突破すると全てがどうでもよくなって平気で失礼なこともできてしまう。
宝箱の隠し板を外した奥の奥、大切に保管している「自分自身」だけは誰にも見られたくない、そこには不純物を入れたくない。そこを触られそうになると、急に全てを閉じてしまう。宝箱どころか宝箱の置いてある部屋、下手したら家そのものを。
だめな自分が強くなりすぎている。優しい気持ちになりたい。胸の内が毒々しいまでにカラフルな混沌で満たされてしまっていてどうしようもない。アドレナリンだけで動くとこうなってしまうのだ。ゆるやかに生活を営み心の内をアースカラーで染めたい、という願いは叶わないのだろうか。
今日の一曲:
Chrome Vox/t+pazolite
https://music.apple.com/jp/album/chrome-vox/1423821521?i=1423822394