暮らす豆

ゆるい日記など

言葉のドッジボール

7/28

火曜日。基本的にのびていた。

 


この場合の「のびる」は長くなるということではなく、ぼこぼこに殴られてぐったりすることを言う。古い絵本によく出てくる表現だ。

床にのびている、という言い方がちょっと可愛く思えて好きだったけど、実際その状況に置かれるとつらいな。もっとスピード!もっとクオリティ!頭の中で自分のものかも分からない声が響くので、とりあえず床にひっくり返る。そして、のびているだけでは何も解決しない現実を半歩後ろから観察する。なんにせよ幸せな気持ちにはなれない。

 


確か小学3年生の夏、我が家に新しいパソコンが来た。

私は小さい頃からパソコンが大好きだった!機械としてという意味ではなく、デバイスとして。やたらとパソコンに執着する子どもだったので、親からしたら不気味だったことだろう。ゲーム脳、という言葉さえ生まれる前のことだ。

もちろんゲームができて楽しいというのもあったけど、それだけではなかった。私はパソコンが秘めている無限の可能性にわくわくしていたのだ。

あの頃はまだネットサーフィンをする知恵がなかったから(とてもいいことだ)、簡単なゲームをしたり一太郎スマイルで何かを作ったりするのみだった。一太郎スマイル、あなたはご存知だろうか?子ども向けの、はがきとかカレンダーとかいろいろ作れるソフトウェアだ。通っていた小学校のパソコンに入っていて、それを使うのが楽しかったから親にねだって買ってもらった。

小学生の夏と聞いて思い出すのは、クーラーの効いた真新しい家、ぴかぴかの白いパソコン、友達の家でやったキングダムハーツ、そして一太郎スマイル。不健康小学生だ。

不健康だろうとなんだろうと、あれらの夏は思い出すだけでわくわくする。どの夏も過ぎ去ってみれば特別なもののように思えるから不思議だ。

 


「かよわい女性にそんなひどいことを言うようなやつ、気にすんなよ」

これは今日見かけたとある人からとある有名人へのリプライ(意訳)。

言われたことがひどいかひどくないかは、あなたが決めたっていい。でもその人がかよわいかそうでないかは、お前が決めていいことじゃない!さも世の常識であるかのようにそんなアホらしいことを語らないでほしい!第三者同士のやり取りなのに勝手に怒り狂ってしまった。

誰かを慰めようと笑顔で近寄った人が、知らず知らずのうちに急所をぎりぎりと踏みつけてしまうこともあるんだろう。奥歯を噛み締める。嫌だ嫌だ。自分は絶対そうなりたくない。