やさしい電車 - 暮らす豆

6/1

月曜日。のんびりしていちゃいけないのだがのんびり過ごした。

私の家は駅からかなり遠い。なのに、時々窓の外から電車の音が聞こえてくることがある。

駅まで歩いて1時間、しかも駅と反対の方向を向いて建っている我が家。なぜこんなところまで電車の音が届くのか考えれば考えるほど、謎は深まる一方だ。

電車が通過していくカタンカタン、という音は遠くで聞くと心地よい。

目の前を通り過ぎる電車は鉄の塊以外何者でもなく、無遠慮にうるさい音を立てるというのに。

電車の音を聞いたりしてぼーっとしていたら、いつの間にか2020年下半期が始まってしまった。信じがたい。

元々行動が遅く、気がついたら時間に置いてけぼりにされてしまうタイプだ。

去年も今年も、忙しさを言い訳にして世界を広げずに過ごしてしまった。

今のこの状況、顔を合わせることに依存しないコミュニケーションが確立しつつあるこの状況だからこそ、新しい世界に飛び込んでいきたい。そしてたくさん友だちがほしい。本音も建前も存在しない場所で、名前も知らない友だちと人生について語り合ってみたい。

無理だよバーカ、と頭の中で何人かの知り合いが笑う。無理なもんか。絶対に実現してみせたい。心の中身を持ち寄ってこっそり見せ合う、そんな場所があってもいいでしょう。例えばそう、2時間かけて友だちと話しながら歩いた、たった500メートルの道のりのような。

今日の一曲:

Starlight Starlight/polly