忘れ物しかない
5/29
金曜日。久しぶりの出社日だった。
朝、テレビを見ている母に向かって何気なく「私に向いてる仕事ってなんだろうね」と話しかけたら涙があふれて止まらなくなってしまった。「今の仕事向いてないの」と聞かれたけど、それにまともに返事をすることすらできず自室に駆け戻って涙を拭く。
母に真面目な話をするといつも涙が出る。母のことは嫌いではない、むしろ結構好きなので、理由が自分でも全く分からない。中学生くらいのときからずっと変わらない。
久しぶりの出社は憂鬱で仕方なかったけれど、思ったよりもつらくなかった。「久しぶり効果」であまり怒られなかったせいかもしれないけど。
ゆとり世代とさとり世代の狭間に生まれた私は、努力!向上心!給料UP!みたいな価値観にはどうあがいても染まることができないのだと思う。
まるで世界中の人間すべてが自分と同じ価値観を持っているような語り口で話されると、辟易としてしまう。努力する人間でも周りを貶す人間でもそれらを仲裁する人間でもなかった、私はただ23年間ふわふわとその間を漂っていただけだった。私が生きてきた歴史の意味を日々噛み締めている、社会人2年目。
帰りは経費をもらってタクシーで帰ってやった。快適だった。
YOU & IDOL/相対性理論
https://music.apple.com/jp/album/you-idol-single-ver/998896579?i=998896591